1993 12/30 〜 1994 1/6




カイロ ギザ

ルクソールは人口約10万人ほどの小さな街だが、かつてはテーベと呼ばれ、古代エジプトの首都だった。
その街には二つの顔があり、ナイル川東岸は生者の街でカルナック神殿やルクソール神殿の巨大な神殿があり、一方、西岸(人々は太陽の沈む西にあの世があると考えていた)は死者の街ネクロポリスと呼ばれ王家の谷など、死者を埋葬する墓地となっている。


カルナック神殿
牡羊のスフィンクスが並ぶスフィンクス参道と
第1塔門
スフィンクスの参道で 正面から見たところ


第1塔門を抜けたところに中庭があり、正面にはパネジェムの巨像がそびえ立つ。実は元々はラムセス2世の像だっだが、パネジェム1世が名前だけ自分のものに書き替えてしまったのだ。足の部分には、王女ベントアナト。 右側にはラムセス3世神殿の入口
アモン神
第2塔門を経て奥へ行ったところにある大列柱室。
今から4000年も前にアモン神をまつるためにラムセス2世によって建てられた高さ23 メートルの柱が12本立っているエジプト最大級の神殿だ。その他の柱を合わせると、全部で134本の柱が立っている。まさに圧巻(映画「ナイル殺人事件」で使われた柱は、そのうちの1本だろうか。)

第3塔門を抜けたところにはハトシェプスト女王のオベリスクとトトメス1世のオベリスクが天高く聳え立っている。
柱の太さが解る
カルナック神殿のもっとも奥の、南のはずれの聖なる池のほとりにある大スカラベ像。神の使いとされる、このスカラベの石像の周りを、時計の逆回りに、3回廻りながらお願い事をすると、願いが叶うという言い伝えがあり、各国からの観光客が、この周りをぐるぐる廻る姿が、1日中見られる。
スカラベという虫は、日本名をフンコロガシと言い、エジプトでは二重の意味で聖なる生き物とされている。一つは、丸めて球になった糞を転がす姿が、沈んだ太陽を東へ運んで、再び、昇らせるイメージと重なること。もう一つは、ナイルの洪水が残す、黒い肥沃な土から最初に顔を出すのが、この虫だということだ。
第6塔門の中庭には、エジプトの象徴であるロータスとパピルスの石柱が建っている。ロータスと言えば上エジプトのシンボル、蓮のこと。パピルスは、紙の原料として使用されていた葦のような植物だ。

「音と光のショー」

チケット
カルナック神殿の「音と光のナイトショー」ライト・アップされたカルナック神殿を舞台に、音と光りで案内しながら古代エジプトの神々の物語を聞くというイベントだ。クライマックスは、聖なる池に設けられた席から見上げる満天の星だがエジプトとはいえさすが1月の夜は寒く、早く終わらないかと振るえながらの観賞。寒い上にショーのアナウンスはフランス語。わけのわからない解説とともに、次々にライトアップされていくのを延々見ているのは、正直、辛いものがあった。真夏以外は相当寒いので十分着こんで行く方がいいだろう。


ルクソール神殿
ルクソールには、カルナック神殿と並ぶもう一つの大神殿であるルクソール神殿がある。この神殿もカルナックと同じく、アメン神を祀っている
         ルクソール神殿正面
大塔門の前に立つのが、ラムセス2世像とオベリスク。このオベリスクの対の一本が、パリのコンコルド広場に立っている。


ラムセス2世の中庭で説明を聞く我々グループ

ラムセス2世坐像


アメンホテプ三世の列柱廊
メンホテアプ三世の
神殿列柱室


ルクソールの犬
名物「ハト料理」ハトは高級料理でおもてなし料理。
「公園のハト」を思い出さないように、もちろん食用ハトで身は小ぶりで、味は焼き鳥。美味!
重厚で複雑に見えるが、素焼きの壺を泥で重ねたハトの家。
ハトを育てるのに飼料を与える必要はない。彼らは毎朝、勝手に飛んでいき自分で餌を食べ、巣に戻る。そして、卵を産み子育てもして増える。太ったら食用として市場で売る。このような鳩の家はあちこちで見られる。


メムノンの巨像
王家の谷を見守るかのようにナイル川に向いて立っている1対のアメンホテプ3世の座像。かつては背後に葬祭殿があった。高さ21mの巨像の足元には、母と妻の像が彫られている。紀元27年の地震でひびが入り、北側の像が朝日を浴びると石が振動し、キーンという快音を発したという。 その音が泣き声のようで、トロイ戦争でギリシア側の英雄アキレスに破れ、母のエオスを慕って泣いたというギリシア神話に登場する、エチオピアのメムノン王の名に因んでつけられた。
199年に修理された後、不思議な音は聞かれなくなった

ルクソール朝の風景
早朝、一人でのんびりとホテルの近くを散策してみた。観光客の姿がまだ見えない明けたばかりの街には、昼間には見られない静かで穏やかなルクソールの生活風景があった

朝、学校へ行くブルジュア?の子供

同じ時間、寒いのでごみを燃やして暖を取っている子供

馬車での市場観光

出発!市場の細い通路を上手く操りすいすいと

手前の子が御者。我々の希望をすべてかなえてくれた